スライドを「パッと」放す理由

トレーニング

弾倉を銃に装着し初弾を薬室に装填する際、「スライド(槓桿)をパッと放せ」と指導されたことはないでしょうか?

おっかなびっくり「ヌチャッ」とやると「パッと放せ!」と言われるアレです。

では何故「パッと」放した方が良いのでしょうか?

実銃やモデルガンを扱ったことがある方は経験的に知っていると思いますが、弾倉に装弾数一杯に弾を込めると最後の方は相当なテンションがかかります。当然ながら最後に込めた弾が撃ち順的には「初弾」になるわけです。

初弾必中の重要性は、別稿でも書いておりますが、実任務(戦闘)で最も重要になる「初弾」が発射されないという事態は絶対に避けたいところです。

前述のようにテンションMAXな状態でマガジンリップで待機している「初弾」を確実に薬室内に送弾〜装填するためには、リコイルスプリング(複座ばね)の反発力を最大限に活用する必要があります。

したがって初弾装填の際には、スライド(槓桿)を後方にいっぱいに引いて躊躇することなく「パッと」放す必要があるのです。

89式小銃の実銃では、30発フルに込めた弾倉から初弾を装填するのにパッと放さないとほぼ初弾の装填に失敗することになります。

実は、エアガンの操作においても同じことが言えます。

特にガスブローバックガンはシビアです。もし、スライドを「ヌチャッ」と戻したり、戻しかけたスライドをまた引いたりするとBB弾が装弾路から逸れてしまいレシーバー内に潜り込んだりして故障の原因になることがあります。

なのでエアガンであってもスライドを「パッと」と放して初弾を装填することをオススメします。

以上、原則的なGunの作法を書きましたが、夜襲など敵前で隠密裏に弾込めをしたい場合もあると思います。実は、そういったことを上手くやる方法もあります。これにつきましては、また別の機会に書きたいと思います。

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