草が勢いを増して伸びる季節がやってきた。
すべての葉が落ちる秋〜冬〜春は、となりの雑木林は天然のカモフラージュとはなり得ない。
人通りが少ないとはいえ、その雑木林は市道に面しているため、中の様子がが透けて見えないよう気を遣いながらの射撃は、正直、集中出来る環境とは言い難い。
そんな季節は、自ずと早く植生が整うことを願ってしまう。隠蔽(いんぺい)効果のみならず、植生により跳弾防止が期待できるのも助かるからだ。
だが、いざ葉が青々と生い茂れば草もまた生えてくる。草が生えれば草刈りが待っている。冬は冬で除雪の作業も本質は同じだ。
草刈り作業は、現役時代にかなりやった。なので危険見積や作業の段取り、機材整備までそれなりに熟せる。自衛官の経験があれば誰でもほぼ例外なく同様なスキルを持っていることだろう。
技術的な練度は、経験回数に比例して増してくる。最も困難なことは、そのモチベーションをどう維持するかだ。何も考えない”無我の境地”が当時自分が採っていた常套手段だった。
だが、今は少し違う。
恋い焦がれた自分のシューティングレンジの環境整備であり、レンジ利用者の方々に気持ちよく使って頂くための作業でもあり、ちょっとした使命感も感じるし、終われば達成感や未来への期待感も感じられる。
同じ草刈り作業でも心の持ちようでこうも変わるものなのか!?
人に楽しんでもらうには、まず自分が楽しまないと!そんな発想でこれからも己を鼓舞してレンジを育てていきたい。
コメント